ガバガバ思考体系

主に野球について、特に巨人に関して、ガバガバな考えを述べていくブログ

読売ジャイアンツ 来季への展望

まだシーズンは終わっていないが、優勝が完全に消滅してる上にCS進出まで確定ではないという非常に悲しい状況に陥ってしまっている。

CSに出れたとしてあんまり見る気はしないし、ここは来季に目を向けたほうが健全ではないかということを思い、モチベーションがあるうちに記すことにした。

今季の敗因

怪我人が多すぎた、そして怪我人の多さによって一部の選手に負荷がかかり調子を落としてしまった、ということで片付けられるのであれば苦労はしない。

確かに今年の巨人は怪我人が多すぎたし、新外国人がシーズン途中で全員帰国という災難にも見舞われた。

しかしそれだけなのだろうか?

8月まで怪我人が出続けながらも食い下がり、迎えた9月。確かにフルメンバーではなかったにせよ、坂本吉川尚中川菅野デラロサといった主力は帰ってきており、そこまで分が悪かったとは思えない。

結果は散々なものだ。打線が打てば投手が打たれ、投手が抑えれば打線が沈黙する。負の連鎖がずっと続いている。

なぜこの負の連鎖が起きてしまっているのか、その原因を解明できるのであれば俺はととうの昔に名監督として9連覇でもしていることだろう。そんなことが素人でも簡単にわかるのであればこんなに苦労はしていないはずだ。

しかし、怪我人続出による負担、という理由の他に明確なものが一つある。

近年のドラフトの失敗

これがかなりの大部分を占めると思う。

もともと巨人はそこまでドラフトで成功する球団でもないし、新外国人を引き当てるのが上手いわけでもない。しかしそこをFAや自由契約外国人、トレードを生かして戦力を組み上げていく、というのがチームカラーである。

ただ近年は有力選手のメジャー流出(外国人含む)が続き、思うように選手を補強できていない。その巨人でさえもマイコラス、菅野、山口俊といった選手が流出ないしは流出しかけてしまった。

すると昔以上にドラフトで上手くやるか、ということに比重が置かれることになる。以前の広島やDeNAの躍進もこういったトレンドが大きかった。

さて、ここ5年のドラフトの中で現在戦力となっている選手をヤクルト、阪神、巨人の順に見ていこう。

ヤクルト

投手

星、梅野、大下、金久保、清水、坂本、奥川、大西

野手

村上、宮本、元山

阪神

投手

馬場、高橋遥、伊藤

野手

大山、糸原、近本、小幡、佐藤、中野

巨人

投手

畠、大江、高橋優、戸郷

野手

吉川、大城、若林、湯浅、岸田

巨人がそこまで悪い、というわけではないが、ヤクルトと阪神と比べて見劣りするのは事実である。

確かにドラフトの成否を見るのは少なくとも5年はかかると言われている。しかし、即戦力投手に限っては2~3年で9割がたは当たりか外れかはっきりしやすい。

そのような観点で行くと巨人はかなり悲惨である。谷岡、鍬原、太田龍、平内、伊藤、山本といったメンツに今後期待をするのは難しいだろう。

巨人のドラフト戦略が間違っていたとは全く思わないが、結果がすべてである。

もし村上を引き当てていたら、奥川を引き当てていたら、佐藤を引き当てていたら、こういうタラレバはあるにせよ、そもそも現行のドラフトシステムが強豪球団にかなり有利な以上くじ運は言い訳にはならない。

ここ10年スパンで見ると…?

2011~2015年ドラフトで戦力となった選手を挙げてみよう。

ヤクルト

投手

石山、小川、杉浦、秋吉、原、高橋

野手

西浦

阪神

投手

松田、藤浪、岩貞、岩崎、守屋、望月、青柳

野手

北条、梅野、陽川、高山、坂本

巨人

投手

高木京、田原、今村、菅野、戸根、高木勇、桜井、中川

野手

小林、岡本

野手は岡本一人でどうかなっているようにも見えるが、投手は実質的に菅野中川しかいないと考えるとかなりキツイものがある。先程のリストと合わせると、間違いなく巨人が一番劣っている。

しかし、これでも大分マシになったほうだ。というのも調べればわかることだが、巨人のドラフトは特に逆指名導入以降、逆指名選手(あるいは1位指名選手)以外ほとんど活躍していない。

2015~2018低迷の原因も、2000年中盤~2014年のドラフトにおける失敗が大きな比重を占めていたのは言うまでもない。

今年のドラフトに関して

意図は明確だ。弱点である投手と外野手の補強、これ以外にない。

近年と比べるとやや期待感もあるが、あまり期待はしないでおく。

来季への展望

投手

先発

菅野、メルセデス、山口俊、高橋優、戸郷

リリーフ

ビエイラ、中川、高梨、畠、鍵谷、大江(、デラロサ

先発でいえば高橋優がシーズンを通してローテーションを守り、山口俊が復帰しそれなりに活躍するなど嬉しい誤算もあったが、中盤までは菅野メルセデス(山口)不在、後半戦はあと1人足りなかったことが大きく響いた結果となっている。

特に、菅野と山口以外長いイニングを食えないのは大きな問題であり、この二人も既にベテランといっていい以上大きな負担はかけられない。

リリーフは、怪我人がでなければかなり固いと考えていい。しかし、ここ数年同じような投手が投げていることを考えると、そろそろ世代交代の時期も踏まえるべきである。

新外国人やFAを獲るのかは不明だが、ない前提で考えると以下の投手が候補にあがる。

山崎、堀田、翁田、山田、赤星

他の高卒投手はともかくとして、残りの選手は今年出てこなかったことを考えると期待しないのがベターである。

野手

投手同様怪我人に泣いたシーズンではあるが、一方で坂本や丸といった主力の高齢化も差し迫っている。

おそらくファーストとレフトが誰かしら新外国人を獲得することを踏まえると、来年のラインナップは以下の通りとなる。

捕手 大城/岸田/小林

ファースト 新外国人/中島/ウィーラー/中田翔

セカンド 吉川尚/若林

ショート 坂本/湯浅

サード 岡本

ライト 松原/梶谷

センター 丸/松原/梶谷

レフト  新外国人/ウィーラー/梶谷

他に候補になりそうな選手は以下の通り。

岡田悠(外野)、山下(ファースト、外野手)、中山礼(ショート)、秋広(不明)

このうち新人や高卒2年目の選手が候補に上がってくるのは嬉しいことだし悲しいことでもある。他の選手を挙げないのは投手と同様の理由だ。高卒野手やここ3年の大卒野手以外あまり期待しないほうがいいだろう。

キーポイント

・ローテを守れる先発1~2枚

・強力なリリーフ1枚

・5~6番を任せられる野手

怪我人がでなければ優勝争いには食い込めるだろうが、今年の惨状を踏まえるとあまり過信はできない。

余談

阪神ヤクルトと比べて巨人が間違いなく優れている点を挙げるとすれば育成枠である。

現在ここに力を入れているのはソフトバンクと巨人だけであり、この制度が非常に強いのは言うまでもない。今後大きな変動要素を作り上げるだろうし、他球団も必要に迫られる時期がくると確信している。